第二章 『いわゆる現実』は夢と同じ

1光年先に見える星は、1年前の過去の星の映像です。
昼間空に見える太陽は、8分前の過去の太陽の映像です。
夜間空に見える月は、2秒前の過去の月の映像です。
3m前に見える恋人は、1億分の1秒前の恋人の映像です。
なぜなら、
光の速度が秒速30万km、時速10億8000万kmという有限速度だからです。
若しも、
光が無限速度だったら、
1光年先に見える星も、自分が実在する世界に実在する、すなわち、『本当の現実』です。
昼間空に見える太陽も、自分が実在する世界に実在する、すなわち、『本当の現実』です。
夜間空に見える月も、自分が実在する世界に実在する、すなわち、『本当の現実』です。
3m前に見える恋人も、自分が実在する世界に実在する、すなわち、『本当の現実』です。
まさに、
第一章【夢の世界】の冒頭で言った、
昼間目が覚めている世界を『いわゆる現実』とした所以であり、まさに、『いわゆる現実』とは過去の映像に過ぎず、実在する『本当の現実』と区分けした所以です。
まさに、
見えるものはすべて過去の映像であるということになります。
言い換えれば、
自分以外のすべては映像であるということになります。
なぜなら、
自分だけは肉眼で見ることができないからです。
なぜなら、
自分は鏡でしか見ることができないからです。
従って、
肉眼で見ることができる自分の体(厳密には体の部分)は、やはり、過去の映像、すなわち、『いわゆる現実』であって、『本当の現実』ではありません。
まさに、
見えるものはすべて過去の映像、すなわち、『いわゆる現実』
一方、
見えないものだけが実在、すなわち、『本当の現実』
ただし、
自分の外側にある肉眼で見えない遥か遠い(大きい)ものであっても望遠鏡で見えれば、やはり、過去の映像、すなわち、『いわゆる現実』
一方、
自分の内側にある肉眼で見えない遥か近い(小さい)ものであっても顕微鏡で見えれば、やはり、過去の映像、すなわち、『いわゆる現実』
結局の処、
絶対見ることができない唯一の自分こそが、実在する『本当の現実』という結論に達します。
従って、
目が覚めている世界、『いわゆる現実』の世界も、眠っている間の『夢の世界』も本質的には同じ過去の映像の世界ということになります。