第十二章 始まりも終わりもない宇宙

宇宙に誕生などない。
時間に誕生などない。
従って、
宇宙に死などない。
時間に死などない。
言い換えれば、
宇宙に始まりも終わりもない。
時間に始まりも終わりもない。
平たく言えば、
何事にも始まりも終わりもない。
ところが、
我々は、
“何事にも始まりと終わりがある”
と思い込んできました。
現に、
自分自身にも誕生があり死がある。
ところが、
この自分自身という代物があやしい。
現に、
肉体の死と言っても肉体を構成している物質は相転移現象を起こしているだけで実体は一切変化していません。
自分という肉体を形づくっている外観(五感)が崩れるだけで、構成物質は一切変化していません。
では、
外観(五感)が崩れるとはどういう意味でしょうか?
“自分は・・・”という意識が崩れることを意味しているのです。
なぜなら、
外観(五感)によって、自分と自分以外のものの区分け、すなわち、自他の区分けが為されているからです。
国境線によって、国と国の区分けが為され、国家意識が生じるのと同じです。
そうしますと、
死とは、
物質(肉体)の死ではなく、自他の区分け意識、すなわち、“自分は・・・”という意識の死に他ならないことがわかります。
従って、
誕生も、
物質(肉体)の誕生ではなく、自他の区分け意識、すなわち、“自分は・・・”という意識の誕生に他ならないことがわかります。
そして、
この“自分は・・・”という意識が実は「ニセモノの自分」であったことは、拙著「宴のあと」でも証明しました。
“何事にも始まりと終わりがある”
どうやら、
我々人間が常識中の常識としてきた考え方を見直さなければならないようです。