第六十五章 人間最大の持病=錯覚

悪意が人間最大の業病なら、錯覚が人間最大の持病でしょう。
人間の業病は誰にでもかかる病気ではないのに対して、人間の持病は誰にでもかかる病気だけに、悪意よりも錯覚の方が性質の悪い病気だと言えます。
わかりやすく言えば、暴力団のような悪意という業病を持っている人種よりも、一般大衆のような錯覚という持病にかかっている人種の方が、実は性質が悪いのです。
悪意という業病にかかっている人種の対処方法はありますが、錯覚という持病にかかっている人種の対処方法はありません。
特に現代日本人がかかっている錯覚という病気は、相当洗練された病原菌に因るもので、根治するのがますます困難になっています。
病気と薬のイタチごっこの様相で、科学の力で病気を治そうとすればするほど、病気の薬に対する抵抗力が強まるという悪循環に陥っている。
しかも、錯覚という人間の持病は強い伝染性を持っています。
身近な人間に次から次と伝染してゆき、伝染すればするほど細菌性を強めてゆきます。
伝染性の強さは伝染媒体の数に比例してゆきます。
66億もいる人間の数が伝染性をますます強くしてゆきます。
年間に8000万の人間が増えている現代人間社会。
毎年1億4000万の赤ん坊が産まれ、6000万の人間が死んでいる。
現代先進国を中心にロボット人間が急増していますが、まさに、錯覚という病気にかかった人間のことで、文明とは錯覚の亢進剤の何者でもありません。
聖徳太子の一番憂慮した問題が人間の錯覚にあったのです。