12.万世一系君主などあり得ない

紀元前660年2月11日に、初代神武天皇が即位して以来、2013年の今日までの2673年間、125代続いた日本の天皇家のことを、万世一系として、世界でも稀な現象だと尊称されている。
万世一系が事実かどうかを検証するのは、本書の狙いではない。
そんなことは、常識ある人間なら誰でもわかる。
本書の狙いは、なぜそこまで万世一系に拘るのか?という疑問を解く点にある。
万世一系に拘るのは、万世一系に利点があるからだろう。
では、
万世一系の利点は一体何なのか?
世襲・相続の差別慣習に基づく支配・被支配二層構造の差別社会を確立しやすいからであることは言うまでもない。
その結果、
差別・不条理・戦争が罷り通る社会になってしまったのである。
まさに、
自然社会に差別・不条理・戦争が一切ないのは、自然社会は世襲・相続の差別慣習に基づく支配・被支配二層構造の差別社会ではない証明である。
逆に言えば、
万世一系の不利点は、差別・不条理・戦争が罷り通る社会になってしまうことである。
まさに、
天皇の戦争責任の原点は、天皇が憲法に違反しているかどうかといった皮相的な問題ではなく、独裁であろうが、立憲であろうが世襲による君主制である限り、ついてまわる問題にある。
平たく言えば、
世襲でなく国民が選んだ天皇であれば、戦争責任は憲法に違反するかどうかで問えばいいが、世襲で選ばれた天皇であれば、戦争責任は天皇に全面あるのは当然のことである。
それが嫌なら、世襲による天皇制など止めてしまえばいいのである。