第九十八章 桃太の涙

桃太が 孤児(みなしご)だということは ヘイ吉は 承知していた

シオ吉が 孤児(みなしご)だということは ヘイ吉は 承知していなかった

ヘイ吉は 想った

出自が すべてを決めてしまうらしい・・・

桃太!

てめえ いくつになったんでい?

親方さま!

それが わからねえから 孤児(みなしご)じゃねえですかい!

ヘイ吉は 気がついた

そうかい! 孤児(みなしご)って野郎は いってい自分が いくつになっているのか わからねええんだ!

桃太!

てめえは 若いのか 年寄りなのか どっちなんでい!

体付きは 若いが 顔は年寄りくさい

いってい どっちなんでい!

親方さまは だから ドクロの気持ちが わからないんでがす!

桃太が はじめて 涙を流した