第九章 お仕置き再開

人間っちゅう生き物は まるでどぶねずみだ

初心は立派だが つまるところ堕落する

ヨシ吉がその典型だ!

ヘイ吉は地団駄踏んだ

あの野郎! 初心を忘れて堕落しやがった!

どぶねずみが 反社会勢力を糾弾する瓦版稼業をおっぱじめるってえのは 言語道断でい!

どぶねずみじてえが 反社会勢力そのものでねえか!

ヘイ吉が どくろのシオ吉に使い走りさせたそもそものきっかけは ヨシ吉に身の程を弁えさせるためだった

ヨシ吉はシオ吉におそるおそる訊いてみた

ヘイ吉さまが何かあっしに用で・・・

ヨシ吉は大店の高島屋の高島屋新七に唆されていることに気づいていなかった

高島屋新七は 飛ぶ鳥を落とす勢いの人間だ

日の本の国はおろか 日沈む国々をも凌ぐ勢いだ

ヘイ吉はつねづね 高島屋新七の驕った態度に虫酸を走らせていた

ヨシ吉の野郎! 高島屋新七ごときに唆されやがって!

どいつもこいつも一網打尽でい!

シオ吉! いってこい!

シオ吉の土色した顔が蒼白になった