第七十八章 川と対岸

どぶねずみの世間は 裏切りの世間だ

二十日ねずみの世間は 信頼の世間だ

その狭間にいるのが 人様(ひとさま)の世間だ

悪(わる)は 自身の悪さ加減を承知している

狭間にいる奴だけが 自身の何たるかを わかっていない

川は 対岸の岸で 成り立っているが 

対岸が 川ではない

どぶねずみの世間は 一方の岸だ

二十日ねずみの世間は 片方の岸だ

人様(ひとさま)の世間が その間を流れる川だ

その川が どぶ(溝)川になっては 元も子もない