第七章 ひとさま(人様)と人間

どぶねずみからひとさま(人様)に変身しようという魂胆だ

鬼のヘイ吉は冷静に怒った

人間は冷静に怒るが どぶねずみは感情的に怒る

近頃のヘイ吉は 物思いに耽ることがよくある

ひとさま(人様)と人間の違いだ

人間とは その字の通り人の間と書く

ひとさま(人様)とは その字の通り人の様と書く

いってい(一体)どう違うんでい!

ヘイ吉には強い味方がいた

・・・でい!と一声喚くと返事が返ってくる

すすすさささのののおおおじゃ!ではじまる返事が返ってくる

はははさささらららばばばじゃ!で終わる返事が返ってくる

ひとさま(人様)とは独りの世界だ!

実在の世界と言ってもよい!

人間とは他人との世界だ!

映像の世界と言ってもよい!

はははさささらららばばばじゃ!

そうけい! そうでいだったのけい!

ヘイ吉は江戸っ子だからしかたねええ!

あの野郎! ただではおかねえ!

どぶねずみからひとさま(人様)に変身しようという魂胆でい!