第六十一章 集団というどぶねずみ

いってい どぶねずみの世とは どうなっているんでい!

道理の通らないことが 道理になっているじゃねえか!

道理の通ることが 非道になっているじゃねえか!

一匹一匹のどぶねずみなんていない

一匹一匹は 道理に合った二十日ねずみだ

ところが 徒党を組むと どぶねずみになる

急ぎ働きするどぶねずみは 悉く徒党を組む

盗人稼業の掟を忘れてしまうのは 徒党を組むからだ

殺さず 犯さず 貧乏から盗まず

盗人稼業の組是だ

組是を守る奴は 必ず 単独行動をする

決して徒党を組まない

独りで生まれ 独りで生き 独りで死ぬことを 知っている

他人を殺す奴は 自分を殺すことはできない

自分を殺す奴は 他人を殺すことはできない

始まりがあるものは 終わりがない

終わりがあるものは 始まりがない

どぶねずみは 何もわかっちゃいねえ!