第四章 鬼のヘイ吉

ヨシ吉はシオ吉におそるおそる訊いてみた

ヘイ吉さまが何かあっしに用で・・・

鬼のヘイ吉の鬼の所以は ねずみのこころをすべて見通す力があるからだ

生来臆病者のヨシ吉やシオ吉は 鬼のヘイ吉にとっては蛇に睨まれた蛙のようなものだ

ヨシ吉は前向きの臆病者だ

シオ吉は後向きの臆病者だ

前向きの臆病者は積極的に臆病さを発揮する

後向きの臆病者は消極的に臆病さを発揮する

鬼のヘイ吉は虎視眈眈と機会を狙っていた

あの前向きの臆病者め おいらから逃げ通そうなんて魂胆を持ちやがって そうはいかねえぞ

時期到来と思いきや ヘイ吉は行動に出た

後向きの臆病者のシオ吉を使いに出したのだ

先ずはヨシ吉を叩き直すことだ

鬼のヘイ吉の行動開始だ