第三十三章 桃太の過去

金太は 黒色の毛で覆われていながら 出自がしっかりしている

桃太は 金色の毛で覆われていながら 出自がしっかりしていない

ところが 人様(ひとさま)の世間では 金だ!金だ!と騒ぎ立てる

その犠牲になったのが 他でもない 桃太だ

桃太の出自は 金太よりもしっかりしていた

金だ!金だ!と騒ぎ立てる人間様が そこに目をつけて 桃太を金儲けの道具にしようと企んだ

だが桃太は 一風変わったどぶねずみだった

人間様の思うように行動しない

ある日 泥まみれになった桃太が 人間様の前にしゃしゃり出た

うううう! うううう! うううう!

ただ唸るだけだ

金だ!金だ!と騒ぎ立てる人間様が 堪忍袋の緒が切れて 桃太を捨てた

それを拾ったのが 鬼のヘイ吉だった