第百三十六章 奇跡が起こった

お茶を濁すのが ヨシ吉の十八番(おはこ)だ

まっすぐなヘイ吉には 我慢できない

てめえ! まるでシオ吉と同じじゃねえか!

シオ吉の一生は お茶を濁す一生だ

どぶねずみは 少なからずお茶を濁す

ヨシ吉の良さは 少ない程度だ

シオ吉の酷さは 多い程度だ

十三年の間に ヨシ吉も シオ吉と同じ酷さになっていた

ヘイ吉は熟々思った

この世的成功は 堕落の本だ

うううううう!

様子を窺っていた桃太が 例の唸りをした

なんでい?

では シオ吉は どうなるんですかい?

桃太が はじめて喋ったのだ