第百三十四章 十三年ぶりの対面

桃太に敗北を喫したヨシ吉が ヘイ吉の前に 引き出された

ヘイ吉は 桃太に労を労った

うううううう!

そうかい! そうかい! 部屋隅に帰ってゆっくりしな!

ううううううう!

白州には ヨシ吉だけが残った

ひさしぶりだなあ! ヨシ吉よ!

ヘイ吉のかけ言葉に ヨシ吉は震えた

へい! ひさしぶりでがす!

あれから何年経ったかのかい?

ヘイ吉の柔らかい言葉の奥に 剣先を感じるヨシ吉だった

ひとつ返答が間違えば ひと突きだ

へい! 十三年経ちましたようでがす!

そうかい! そうかい! 十三年かい! 

ヘイ吉の腸が煮え繰り返った

二度とおいらの前に 顔を出すことはねえと高を括ってやがったのかい!

てめえ!

鬼のヘイ吉だった頃の反省で 今では 穏やかな口調を心掛けていたヘイ吉

所詮 付焼刃だ

ヨシ吉は 十三年前の鬼のヘイ吉のことを 嫌が応でも思い出した

この十三年間の夢のような出来事が まるで蜃気楼のように消えていった

歴史は 嫌が応でも繰り返す