第十二章 ヨシ吉の逆襲

シオ吉は 全身に自信を漲らせ ヨシ吉に高飛車に出た

シオ吉十八番の波状攻撃がはじまった

ヨシ吉つぁん そりゃあ あんたあきまへんで!

犬は三日の恩を一生忘れまへん!

鶏は三日の恩を一日で忘れまんねん!

あんたは犬よりもあかん行為を 恩義ある鬼のヘイ吉さまに やりはったんでっせ!

まるで、チッキン鶏のようなもんですわあああ!

ヨシ吉は 複雑な想いでいっぱいだ

鬼のヘイ吉さまに 不義理をしていたことはたしかでええ!

犬よりも劣るってええ言われてもしかたねええ!

だが チッキン鶏のようなもんだと てめえに言われる筋合いはねええ!

ましてや 訳のわからねえ 関西弁で言われる筋合いもねえええぜ!

辛抱に辛抱を重ねてきたヨシ吉の 鼻緒がプッツンと切れた

シオ吉つぁん あっしが三日の恩を一日で忘れるチッキン鶏のようなもんならおめえさんは まるで一生の恩をアッ!という間に忘れるキッチン人間のようなもんですぜ!

十八番の波状攻撃をしたつもりのシオ吉だったが 想いもよらぬヨシ吉の逆襲に シオ吉の土色した顔が ピンク色に変わっていった