第百十四章 大小と善悪

大馬鹿は 大賢者に通じる

小馬鹿は 小賢者に通じる

大馬鹿とは 殿のことだ

大賢者とは 先陣のことだ

小馬鹿も 小賢者も みな間のことだ

姑息な奴を 小ずるいと言う

要領のいい奴を 小賢しいと言う

小のつく奴は みな醜い

大のつく奴は みな美しい

だが

どぶねずみの世間では 馬鹿が悪くて 賢者が善いと言う

二十日ねずみの世間では 大が善くて 小が悪いだけだ

人様(ひとさま)の世界では 善いも悪いもなく 大も小もない