第八十話 蝸牛

「おれもながまにいれでくれええ!」
今日も昨日のキーワードを引き継ぐことができたようだ。
キーワードを引き継いではみたけれど、何かもうひとつ乗りが悪い。
度を越すと思いも寄らぬことが起きるらしい。
丁稚のたけしは常に度を越している。
常軌を逸しているとも思える。
それが顔に顕れている。
『何と品位のない顔をしているんだろう!』
「何と品位のない顔をしているんだろう!」
繰り返すのは別段問題ないのだが、度を越すといけないことになりかねないことになる。
『何と・・・ひ・・・』
もうこれ以上、我慢できない。
生命エネルギーが逆流して上から下へ降りてくる。
そうすると丁稚のたけしのような症状が顕れる。
南野たけしという人間は三葉虫のような化石もどきの化け物だ。
本当の自分も、偽の自分も、更に他人との区分けもつけられない酷い代物である。
耳からミミズが這い出て来るように、漫然と登場する。
登場したら最後、自分のものと思っているらしく、突然皮剥がれを自作自演し始める。
外装の丁稚の様相は、世を惑わせる手段だと思っている。
しかし、風俗の前に立ったが最後、たとえ丸裸になる途中で警官の姿が垣間見られても、もう止まらない!
一気に断崖絶壁が迫っていようが一向に構わない。
そのときの台詞が奮っている。
「本官は小休止に入ります!」だ。
ええ!
雄仁は呆れ却って沈黙を保っている。
仕方なく、「」、『』なしの透明人間が臨時で出演せざるを得なくなる。
脱ぐのはやめろ!
でんでん虫、蝸牛だ。
丸で無視だ。
「本官は、今から、小休止に入ります!」
もうわかった。
もうわかった。
もうわかった。
あああ、しまった!