第六十八話 グリマ−マン

「たけし!ええ加減にせんかい!」
雄仁が遂に切れた。
「さんま!ええ加減にせんかい!」
雄仁が遂に切れた。
「伸介!ええ加減にせんかい!」
雄仁が遂に切れた。
「健一!ええ加減にせんかい!」
雄仁が遂に切れた。
「総太郎!ええ加減にせんかい!」
雄仁が遂に切れた。
その瞬間(とき)、皇居前にあるGHQ本部から、ダグラス・マッカーサーが、ええ加減にしなければならない健一と同じようなパイプを咥えて登場してきた。
『何だ!これは!』
時空間が飛んだ。
『昭和25年に舞い戻ったではないか!』
雄仁は興奮の坩堝に入りかけている。
『布都御魂剣は何処にあるんだ!』
雄仁は、平野洋介を呼んだ。
昭和25年に時空間が飛んだ。
「君は、平岡雄仁か?」
伏見警察・刑事一課の平野洋介が言った。
『布都御魂剣は何処にあるんだ!』
ただ繰り返す雄仁。
「彼が返して欲しいと言ってる刀ですね。返してやってくれませんか?」
麻生鎮が横から言った。
「このままだと、発狂しかねません。そうなると大変な事態になります」
深刻な面持ちで話す麻生鎮の心情もわかる洋介は頷いた。
「彼はグリマーマンという異名を持っています」
怪訝な表情で洋介は麻生鎮に訊いた。
「何ですか?ヅルイマーマンって」
皮肉な笑いをこめて麻生鎮が言った。
「ズルイマーマンではありません。グリマーマンです」
『この際、そんなことはどうでもいいではないか!』
洋介は呟いた。
「ピカッ!」
その瞬間、稲妻が走った。
「そりゃ、見たことか!グリマーマンがグリマーを発したではないですか。もう手遅れです!」
麻生鎮が叫んだ。
何が何やらさっぱりわからない。
そう思うみんなだった。