(その七) 恐ろしい死

お年寄りになると、過ぎ去った永い過去を懐かしがり、未だ来ぬ短い未来に襲ってくる死だけが待っていると怖がります。
既知の過去を好いことだと思い、未知の未来を悪いことだと思うようになります。
お年寄りになると必ず死を怖がるようになる。
“死は怖くない!”
“早く死にたい!”
などと嘯くが、実は恐ろしくて仕方ないのです。
お年寄りになるということは、死期を知るに至るということなのです。
“死は必ずやってくるが、死期はわからない”
若い頃はこの考え方でも差し支えないが、お年寄りになるとこの考え方では恐ろしくて生きて行けません。
若くして死ぬ人がいますが稀なことです。
平均寿命が80才であることがその証左です。
80才ぐらいまで必ず生きるのです。
そして、恐ろしい目に必ず遭うのです。
そして、おろかな(頑迷な)老人になるのです。
いい加減に・・・してもらいたいものです。