第七章 政治・経済の崩壊

政治・経済の本質
政治と経済は表裏一体の関係にあることを我々はどうやら見逃してきたようです。
人類の歴史を紐解いてみると、そのことがよくわかります。
人類が他の動物の世界、つまり、自然社会と袂を分かって人間社会を構成したのは、旧約聖書が言うようなアダムとイブが神からエデンの園を追放された時ではありません。
四本足歩行の生活スタイルから二本足歩行の生活スタイルに変わった時であることは間違いなく、今から50万年前頃のことです。
二本足歩行に変わってから、道具を使う知恵が人類に芽生えた結果、人類の生活様式が大きく変わりました。
先ず、外敵から身を潜める従来の洞穴生活様式が、積極的に狩りをする狩猟型生活様式に変わっていった結果、洞窟から草原に進出していったわけです。
自分たちが弓矢を使って狩りをしている様子を壁に絵を描いている洞窟がいたるところに存在していることが証明しています。
更に、道具を使う知恵が進化して、外敵と戦う武器だけでなく、狩猟するための武器をもつくり積極的に狩りをする生活様式に変わっていったのです。
人類が草食動物から狩猟型肉食動物に変わった時期が、50万年前から10数万年前のことです。
厳密に云えば、草食動物から雑食動物になって大きく変わって行ったのが、50万年前の原人から10数万年前の旧人の頃です。
人間社会が自然社会と袂を分かった時期です。
生きものの基本動作は文字通り、“死ぬまで生きる”ことです。
生きるとは、食べることです。
死ぬとは、食べられることです。
自然社会が「食う食われる」社会である所以であり、人間社会も所詮は「食う食われる」社会に過ぎませんが、自然社会と袂を分かった時点で、「生きるか死ぬか」の社会になったわけです。
生きるためには食べなければならない。
まさしく、経済の原点がここにあります。
死ぬと言うことは食べられることであり、食べられないためには外敵から身を守らなければならない。
まさしく、外交が政治の原点である所以がここにあります。
食べる行為を経済行為と言うわけです。
食べられないための自己防衛行為を政治行為と言うわけです。
生きものの基本動作である“死ぬまで生きる”という行為は、“食べることと食べられること”に他ならず、言い換えれば、“食と外敵からの防衛”に尽きるのです。
生きものの二大本能が、“食と外敵からの防衛”であるのです。
自然社会では、“食”の役目をメスが担い、“外敵からの防衛”をオスが担っているわけです。
メスが経済担当なのです。
オスが政治担当なのです。
オスとメスが表裏一体であるように、経済と政治が表裏一体である証明です。
生と死が表裏一体であるように、経済と政治が表裏一体である証明です。
従って、
政治の本質を理解するには、オスの本質を理解することが必要なのです。
政治の本質を理解するには、死の本質を理解することが必要なのです。
経済の本質を理解するには、メスの本質を理解することが必要なのです。
経済の本質を理解するには、生の本質を理解することが必要なのです。
この観点で、現実の政治の本質、経済の本質を検証してみましょう。

(1)政治の本質
政治の本質を理解するには、オスの本質を理解することが必要である。
政治の本質を理解するには、死の本質を理解することが必要である。
そこで、
先ず、オスの本質とは何かを検証してみましょう。
オスの本質とは、外敵からの防衛が第一義です。
つまり、政治とは外交に尽き、外交とは外敵からの防衛に尽きます。
政治は内政・外交と言いますが、政治の本質は外交にあるわけで、外敵からの防衛こそが政治の本質です。
次に、死の本質とは何かを検証してみましょう。
死の本質とは、明日が無いということであり、明日が無いということは、これ以上進むことはできないDead Endだということです。
つまり、
政治とはDead Endな外交、つまり、ぎりぎりの外交、更に平たく言えば、命を掛けて外敵と戦うのが政治の本質ということになります。
まさに、自然社会の生きもののオスは命を掛けて外敵と闘う姿勢ということになります。


(2)経済の本質
経済の本質を理解するには、メスの本質を理解することが必要である。
経済の本質を理解するには、生の本質を理解することが必要である。
先ず、メスの本質とは何かを検証してみましょう。
メスの本質とは、食が第一義です。
つまり、経済とは食に尽きます。
次に、生の本質とは何かを検証してみましょう。
生の本質とは、食うことです。
経済とは、食うことに尽きます。

政治・経済の崩壊
これまでの人間社会の政治・経済の本質を検証してきました。
政治の本質を理解するとは、オスの本質、死の本質を理解することであり、政治の本質、オスの本質、死の本質とは、命を掛けて外敵と闘う姿勢のことでした。
“戦争と平和”という言葉があるように、命を掛けて外敵と闘うということは、まさに、戦争に帰結します。
つまり、
戦争の無い平和な人間社会を構築するためには、従来の政治が崩壊することが絶対条件なのです。
経済の本質を理解するとは、メスの本質、生の本質を理解することであり、経済の本質、メスの本質、生の本質とは、食、つまり、食うことでした。
つまり、
衣食住の足りた人間社会を構築することであり、従来の経済が崩壊することが絶対条件なのです。