第九章 『今、ここ』が人間にとってすべて

見える自分が映像なのだから、
見えない自分が実在となるだろう。
では、
見える世界に対して見えない世界とは一体何だろう?
まさに、
見える世界とは外の世界であるのに対して、見えない世界とは内の世界である。
言い換えれば、
見える世界とは光の世界であるのに対して、見えない世界とは暗闇の世界である。
更に言い換えれば、
見える世界とは運動の世界であるのに対して、見えない世界とは静止の世界である。
更に言い換えれば、
見える世界とは生の世界であるのに対して、見えない世界とは死の世界である。
まさに、
観測できる世界は映像の世界であり、映像の世界が人間の一生、すなわち、人生なのである。
一方、
観測できない世界が実在の世界であり、実在の世界が人間の誕生と死の一瞬、すなわち、『今、ここ』なのである。
まさに、
観測できる人間だからこそ、観測できない世界である『今、ここ』がすべて、すなわち、実在なのである。