第二十六章 元も子もない人間

生と死は背中合わせにいる。
言い換えれば、
生は目の前に展開する世界の話である。
一方、
死は目の後に展開する世界の話である。
更に言い換えれば、
生は自分の外の世界である。
一方、
死は自分の内の世界である。
そして、
生と死は背中合わせにいる。
では、
なぜ人間は目の前ばかりに目が向くのか?
では、
なぜ人間は自分の外ばかりに目が向くのか?
では、
なぜ人間は生ばかりに目が向くのか?
それでは、
元も子もなくなる。