第十章 貨幣制度の崩壊

I.紙幣(お金)は間もなく消える
貨幣制度の崩壊の第一幕として先ず紙幣制度の崩壊がこれから起こる。
そして、
電子マネー(仮想マネー)の時代に変わってゆく。
そして、
それは既に起こっている。
従って、
貨幣制度の崩壊の第二幕があるかどうか?の決定要因は、電子マネー(仮想マネー)が依然貨幣なのかどうか?に掛かっていることになる。
そこで、
第一章【人間社会からお金が消える時代】を思い出してみましょう。

I.文明社会を支えた最大の功労者=貨幣(お金)(第一章【人間社会からお金が消える時代】から抜粋)
文明社会が誕生したのは、それまでの閉鎖された洞窟で暮らす狩猟型社会に取って代わって、開放された土地を利用する農耕・放牧型社会が文明の第一の波として登場した1万2000年前のことです。
そして、
閉鎖された洞窟で暮らす狩猟型社会にはなかった人類間の戦争が、開放された土地を利用する農耕・放牧型社会では起こった。
更に、
閉鎖された洞窟で暮らす狩猟型社会にはなかった貨幣(お金)が、開放された土地を利用する農耕・放牧型社会では誕生した。
まさに、
文明社会と戦争と貨幣制度(お金)は切っても切れない関係だったわけです。
そして、
人間社会だけにある差別・不条理・戦争は、開放された土地を利用する農耕・放牧型社会の誕生によって登場し、閉鎖された洞窟で暮らす狩猟型社会には一切なかったものです。
逆に言えば、
人類といえども閉鎖された洞窟で暮らす狩猟型社会は自然社会と一体であったことを意味すると同時に、人類が弱き肉食動物であったことを示唆し、それゆえ、開放された土地を利用する農耕・放牧型社会という雑食(肉食+草食)動物への道を選んだ結果、人類間の争い、すなわち、戦争を起こす生きものの社会・人間社会が自然社会から孤絶して誕生したのです。
更に言えば、
人類の祖先であるアダムとイブがエデンの園から追放されたとする物語は、人類が狩猟型社会から農耕・放牧型社会に移ったことを象徴していると理解すればいいでしょう。
まさに、
文明社会とは農耕・放牧型社会に他ならず、
農耕・放牧型社会が差別・不条理・戦争を生んだ張本人であり、
差別・不条理・戦争が男性社会を生んだ張本人であり、
男性社会が支配・被支配二層構造の世襲・相続制度という慣習を生んだ張本人であり、
支配・被支配二層構造の世襲・相続制度という慣習が、宗教と科学を生んだ張本人であり、
宗教と科学が悩みや四苦八苦、挙句の果ての、死の恐怖に苛まれる一生を送る羽目に陥らせた張本人であり、
悩みや四苦八苦、挙句の果ての、死の恐怖に苛まれる一生を送る羽目に陥った人間社会が文明社会を生んだ張本人であり、
文明社会が貨幣制度(お金)を生んだ張本人なのです。
更に、
文明社会の第一の波である農耕・放牧型社会の登場からパクス・ロマーナ(古代ローマ帝国の治世下の時代)が誕生し、
文明社会の第二の波である産業革命からパクス・ブリタニカ(大英帝国の治世下の時代)が誕生し、
文明社会の第三の波である情報革命からパクス・アメリカーナ(アメリカ合衆国の治世下の時代)が誕生したのです。
一方、
貨幣制度の崩壊により、パクス・ロマーナが崩壊し、
貨幣制度の崩壊により、パクス・ブリタニカが崩壊し、
貨幣制度の崩壊により、パクス・アメリカーナが崩壊するでしょう。
まさに、
貨幣制度(お金)の崩壊とは、貨幣(お金)発行の行き過ぎから起こるのです。
嘗て、
貨幣の金の含有量が極度に低下してパクス・ロマーナが崩壊し、
スターリング・ポンド発行の行き過ぎでパクス・ブリタニカが崩壊し、
USドル発行の行き過ぎでパクス・アメリカーナが崩壊するでしょう。
なぜなら、
貨幣(お金)発行量と交換物品(商品と呼ぶ)との量的均衡に支えられて貨幣制度が成立しているからです。
更に、
物々交換する商品の最上レベルが金(ゴールド)であり、金(ゴールド)は、貨幣制度などなくても、あらゆる物々交換を可能にさせてくれる最も貴重な交換物品(商品と呼ぶ)であるわけです。
従って、
金(ゴールド)の保有量と貨幣(お金)発行量が均衡状態であるのが、実体経済の健全状態と言えるでしょう。
60kgの体重の人間の身体を人間社会全体(世界)とするなら、およそ70%(60kgX0.7)の42リットルの水分が世界の経済規模にあたり、その中のおよそ6リットルの血液が貨幣(お金)発行量にあたるわけです。
従って、
世界の経済規模とは、およそ3、500兆円の世界の総GDPのことだから、その1/7のおよそ500兆円程度が健康な経済状態を維持するための世界の貨幣(お金)発行量でなければなりません。
ところが、
現在の世界の貨幣(お金)発行量は10、000兆円(正常の20倍)まで膨れ上がっている。
まさに、
貨幣制度の崩壊とは、貨幣(お金)発行の行き過ぎから起こるのです。
嘗て、
貨幣の金の含有量が極度に低下してパクス・ロマーナが崩壊し、
スターリング・ポンド発行の行き過ぎでパクス・ブリタニカが崩壊し、
USドル発行の行き過ぎでパクス・アメリカーナが崩壊するでしょう。
まさに、
1万2000年間続いた文明社会とは、貨幣(お金)社会に他ならず、行き着くところは現代人間社会が顕現しているマネー資本主義社会であり、マネー資本主義社会が文明社会の終焉を予兆しているのです。
そういう意味では、
まさに、
文明社会と貨幣制度(お金)は切っても切れない関係だった。

II.貨幣制度の崩壊
いずれにしても、
紙幣(お金)は間もなく消えてゆくでしょう。
なぜなら、
紙幣(お金)もしょせん貨幣だったからです。
そして、
紙幣が貨幣である限り、本位貨幣に基づく実体経済を維持しなければなりません。
言い換えれば、
適正発行量の紙幣でない限り、実体経済の掟である流動性の停止が働いて、経済は破綻するしかないのです。
従って、
経済が破綻する前に、貨幣制度が崩壊する、すなわち、紙幣が消えてしまうしかないのです。
そして、
紙幣(お金)消滅の時期は刻一刻と迫っているのです。
そして、
紙幣(お金)消滅と共にパクス・アメリカーナも消滅するでしょう。
なぜなら、
紙幣(お金)とはドルに他ならないからです。
逆に言えば、
基軸通貨のドルがモノの代表である金(ゴールド)との交換を不可能した1971年のニクソン大統領の金本位性撤廃宣言以来、ドルは実質紙くずに既になっていたのです。
その結果、
アメリカはドルを印刷しまくったのです。
まさに、
1971年を境にして過去35年間に増刷したドルの量が2倍だったのに対して、その後の35年間で13倍の量まで増刷したのがその証明です。
まさに、
世界の経済規模とは、およそ3、500兆円の世界の総GDPのことだから、その1/7のおよそ500兆円程度が健康な経済状態を維持するための世界の貨幣(お金)発行量でなければならない。
ところが、
現在の世界の貨幣(お金)発行量は10、000兆円(正常の20倍)まで膨れ上がっている。
まさに、
貨幣制度の崩壊とは、貨幣(お金)発行の行き過ぎから起こるのです。