Chapter 85 Reality within Sleep, Dream within Reality

わたしは、つい先程まで夢を観ていました。 ここ最近、頻繁に脈が飛ぶ症状があるのですが、持病の心房細動とは違って、期外収縮というもので、それほど深刻なものではありません。 10年ぐらい前から、この期外収縮が1日に4000回以上起こると、つまり20秒に1回の間隔で起こると、抑える薬を飲まなくてはいけないのですが、今では最大限までの量の薬を飲んでいるのです。 それでも脈が飛ぶので、心房細動とは違った異常な感じで、眠るのに苦労している状態が続いています。 こんな中で、夢を観たのです。 その夢の内容は、光景も何も現れないで、ただ、『イッカナ』という言葉の囁きだけでした。 脈が飛んでいるのを感じているのは夢ではないのですが、『イッカナ』という言葉だけが、夢の中で囁くのです。 そして、昨日あたりから、唇が痙攣するのですが、眠っている中でも痙攣しているのです。 そこで、以前お話しました、友人がわたくしの為に、石切神社から頂いてきた護摩札を唇に当てて、『イッカナ』と、夢と醒めた狭間で囁いているのです。 そうすると、痙攣が止ったのです。 そんな状態がしばらく続いていたようです。 ただ、それだけの夢でした。 目が醒めると、先ず、「夢の中の眠り」の執筆に入るので、このようなことを書いているのですが、それは忘れない為にメモして置くという意図も含まれています。 ここ最近の、「夢の中の眠り」は、最初の読者としての自分に対して書いているようです。 こんなことを、みなさんにお話するのは、失礼かもしれません。 今、わたしは、わたしの為に書いているのです。 いつか、こんな状態で書いたのが、「夢の中の眠り」という作品であったという記録に残しておきたいと思うのです。 従って、みなさんの為に書いているのではありません。 自分の為に書いている実感です。 そんな内容のものを読ませて申し訳ありません。 「鬼神」という作品の中で、主人公に、『ポアンアーシールアル』という囁きが起こる場面があります。 何か、それに似た感じが致します。 『イッカナ』と囁いて、護摩札で胸をさすると脈も正常に打っているようです。 ただの錯覚かも知れませんが、不思議な感じがします。 この夢は、正夢なのか、正直言ってわかりません。 記憶があるのだから、正夢なのでしょうが、その記憶が夢の中ではないように思うのです。 眠っている状態の中で現実に行なっているからです。 夢の中で眠っている自分を感じているのかもしれません。 夢は四六時中観ていると申しました。 目が醒めている時も夢を観ているのですが、どうやら目が醒めている時に、希薄になっている夢が希薄でなくなって、夢がはっきりと現れて来る中で思っている「私」がいるのです。 先程までは、眠っていたのですが、これはずっと続くのでしょう。 つまり、夢を鑑賞している「わたし」と、夢に同化している「私」の両方を感じているのです。 この時はじめて、「Reality within Sleep, Dream within Reality(眠りの中での現実、現実の中での夢)」即ち、「夢の中の眠り」が、わたしたちの寝ても醒めても想う人生そのもので、それとは別に醒めている人生が平行してあるのを忘れていた実感がするのです。