Chapter 70 夢の検証

わたしたちは、およそ80年の人生の路を歩みます。
今から100年前には、人生50年の時代であったのですが、科学の発達が、人間の寿命を30年も延ばしました。
人生50年の時代においても、80年以上生きた人たちが多くいました。
その人たちの共通点は、その死に方にあります。
つまり大往生しているのです。
しかし、現代において80年以上生きたご老人たちの死に方を見ていますと決して大往生ではないのです。
癌に冒されて苦痛の中で死んで行くパターンが多いのです。
そうすると、平均寿命が80才を超えても、これは決して喜ばしいこととは言えないのではないでしょうか。
却って苦悩の人生を30年余分に生きただけのことのように思えるのです。
その証拠にご老人の表情を見ていますと、苦悩の表情をしておられる方が大半のように見えて仕方ありません。
高齢者問題が社会問題になっています。
つまり、ご老人がやたら多いのが問題であると言っているのです。
ご老人は、そこそこの数であってはじめて大事にされるのに、そんなに多くなってもらっては、社会として面倒見切れない。
なかなか死なずにどんどん数が増えていくと、伝染病菌の増殖と同じで、社会においては面倒なことだと言っておるのです。
明らかに、高齢者問題は、ご老人邪魔者扱い現象であるのです。
それに反比例して、若者がのさばる時代になっているように思えて仕方ありません。
この現象は一体何が原因なのでしょうか。
最初に『想い』があり、それが具象化して現実になるのが、わたしたちが生きている時空間世界の法則であります。
つまり、『想い』の波動エネルギーは四次元時空間エネルギーであるのに対して、具象化された現実は三次元空間エネルギーであるのです。
つまり『想い』の時空間四次元世界に、時を刻んでナイフを入れた断面世界が、具象化された、わたしたちが生きている世界であるわけであって、『想い』の波動エネルギーの時間による位相の変化が現実の世界を織り成しているのです。
平たく言えば、わたしたちが言う、この現実の世界とは、その前に、『想い』があって、その想いが時間の経過の中で必然として現れて来たものなのです。
この『想い』こそ、背景画面に映し出されている映像なのです。
そしてそれが夢という形で、わたしたちに事前に示してくれているのです。
まさに映画の予告編そのものであります。
高齢者問題と若者問題は、この『想い』の波動エネルギーが時間の経過に基づいて具象化された必然の産物であるのです。
そうしますと、具象化されたこの問題の原因である、『想い』は一体いつ発生したのでしょうか。
原因と結果の関係でありますから、必ず存在していた筈です。
それを発見して、原因を解いて行かないと結果を変えることはできません。
その原因は、わたしたちが四六時中観ている夢の中に潜んでいるのです。
苦悩しながら生きているご老人たち。
畜生のような生きざまをしている若者たち。
彼らの夢を問い糾してみれば原因ははっきりして来る筈であります。
夢の質がまるで違うのです。
その前に、わたしたちひとりひとりの夢を、先ず問い糾してみようではありませんか。
それが、21世紀の人類の歩むべき第一歩であります。