Chapter 45 変化を受け入れる

わたしたちの悩みや不安の原因は、自己の自我意識であって、本当の自己でも、外部環境でもありません。
わたしたちの悩みや不安は止めどもなく湧き上がって来ます。
いま悩んでいる問題があると、その問題解決に日夜悩んでいるのです。
この問題さえ解決したら、もう自分はこの世の春を謳歌出来ると思い込んでいるのです。
そして結局の処、問題は必ず解決する。
そして暫くの間は、この世の春を謳歌します。
暫くの間だけです。
すぐに次の難問が襲いかかってきます。
次から次へと襲いかかってくる難問は、すべて「私」と言うバネが緊張した状態なのです。
緊張が悩み、不安の原因なのです。
バネは緊張しても必ず弛みがでてきます。
そして完全に弛むとバネ効果が0になるので、また緊張することによってバネ効果を100まで持って行きます。
生きているとは、その繰り返しであるわけです。
そう考えますと、悩みや不安というのはバネ効果が100になった場合であり、幸福感というのはバネ効果が0になって、「私」が弛んだ状態を意味するわけです。
問題が解決したということは、緊張したバネが弛むことに外ならないのです。
幸福感とは、まさに緊張したバネが延びる、つまりリラックスした為に起こる弛緩現象なのです。
弛んでおる状態を幸福と言うのです。
しかし、「私」というバネは時計のバネと同じで、弛み放しでは生きては行けません。
緊張で張ってはまた弛む。
弛んではまた張って緊張する。
この繰り返しこそ、「わたし」も「私」も生きている証であるのです。
わたしたち(わたしと私)の世界(宇宙)は、運動する世界であります。
つまり常に変化し続けているわけです。
諸行無常であるのです。
つまり、緊張したり弛んだりしているのです。
ずっと緊張しているわけでもないし、ずっと弛んでいるわけでもないのです。
緊張しているものは必ず弛む。
弛んでいるものは必ず緊張する。
従って、悩みや不安がずっと続くことは絶対に無いわけですし、幸福感もずっと続くことが無いのです。
しかし、必ず両方共やって来る。
それなら、悩みや不安を楽しまないと損することになる。
だが悩みや不安をどうやって楽しむことが出来るでしょうか。
ものごとは考え方次第であります。
悩みや不安と思うと、楽しむのが難しいが、変化すると考えれば難しくない。
従って、大事なことは、変化を嫌う人間にならないことです。
好奇心の強い人は変化を好むタイプです。
保守的な人は変化を嫌うタイプです。
従って、人生を楽しむことができる人は変化を好み、人生を苦しむ人は変化を好まないのです。
たとえば、役人などは変化を好みません。だから役人が支配する国民は苦しむのです。
自由競争させて国を運営すると、否応なしに変化を好まざるを得なくなり、国民は楽しむことが出来るのです。
変化を好むとは、変化を受け入れることの積極的な姿勢を言います。
つまり鍵は、変化を受け入れることにあるわけです。
そこで、夢を演出するというテーマに入っていくのですが、演出するということは、変化を受け入れるということなのです。
演出するということは、
「こうやって、ああなって、こうなる」を創作することです。
つまり変化なのです。
そしてより高度な演出になると、
「こうなった、ああなった、そして、こうなる、ああなる」のようにナチュラルな状態です。
わたしの著書、「心の旅の案内書」の詩を紹介しておきます。
こうなって ああなって
あなたは 賢い
だから すぐに 考える
こうなって ああなって と
だけど ほとんど そうならない
なるのは いつも逆
こうなった ああなった
この蓄積が
こうなる ああなる という 確信になる
こうなって ああなって はまったくエネルギーの無駄だ

(参考)心の旅の案内書 〜 体験がすべて