Chapter 3 正夢と負夢

わたしたちは毎夜夢を観ています。
その夢の内容は2種類のものに大別されます。
一つは、目が醒めている時、つまり現実と呼ばれている状態と繋がっている夢があります。
登場人物、場所、時間がすべて現実の世界と一緒であるわけです。
ここで注意深く、その夢を観察しなければなりません。
この類の夢を観ている場合の現実というのは、まさに現在における事実であることです。
過去や未来が侵入して来る余地は全くありません。
従って、この類の夢を観た場合は、その夢は正夢になるのです。つまり現在における事実が、夢の中で時間と共に展開されていくわけですから、目が醒めた時から展開する現実に先だって夢の中で展開してくれているのです。
この夢での展開は、現在の事実からの時間の経過と共に起きていることであって、決して未来への想いの展開ではないということを認識することが、もう一つの夢の内容を観察する為にも重要なのです。
もう一つのものは、現実とはまったく無縁の夢があります。
登場人物、場所、時間が、まったく現実離れした世界のことで、全く知らない人物、場所が超越した時間帯つまり時間が静止した中で展開されるのです。
ここで言う、全く知らない人物、場所にも2種類あって、現実に存在することは知っているが、会ったことがない人物、行ったことがない場所の場合と、人物も場所も全く知らないものの場合とがあります。
しかし、夢の内容を検証する上においてはこの区分けは無意味で、未体験という縄で一括りにしておけばいいのです。
見ている夢は必ずこの2種類の内のどちらかを観ているのですが、ここで個人差が出てきます。
正夢−ここで言う正夢は、現実と繋がっているという意味での正夢ですが−を観るときと、負夢−ここで言う負夢は、現実離れしているという意味ですが−を観るときが個人によって干差万別であるのです。
基本的には、両方の夢を見ているのですが、男女性別、個人の現況、過去の体験などによって、正夢をよく観る人と負夢をよく観る人とに分けられる。
男女性別では、正夢を観るのは女性が圧倒的に多く、男性は負夢を観るのが多いのですが、男女という区分けも絶対的ではありませんから、飽くまでも基本的な区分けの基準です。
女性に直感の鋭い方やインスピレーションが多く出る方が多いのは、正夢をよく観ているからです。
男性は現実の世界に埋没していることが多いので、正夢を観ることは極めて稀で、ほとんど負夢を観ている場合が多い。
夢が現実の世界で満たされない事柄を満たせて心の浄化をしてくれる精神作用を持っている理由がここにあるのです。
夢を見ない睡眠を続けていると、精神作用に異変が起きてくる原因も、この心の浄化作用が出来なくなるからです。
負夢が心の浄化という精神作用に特に貢献しているのです。
現実の世界に埋没している男性が感じる矛盾、不条理・・・といったネガティブな要因が多いと、心の浄化をしないと複数の自分がどんどん増えていき、ますます精神が分裂状態になる。
それを防いでくれているのが負夢であるのです。
女性進出の機会が多くなっていくこれからの時代では、女性の夢も大きく変化していくことは間違いないと考えられます。
現況の違いからも、正夢をよく観るか、負夢をよく観るかが決まる。
また過去の体験によっても、正夢か負夢かが決まる。
個人差があると申しました理由が、これらの要因で決まると言った意味なのです。