Chapter 195 真の共産主義革命

夢を毎日観ているわたしたちですが、神の夢を観たことがあるでしょうか。
「夢の中に神が現れて、ご託宣を頂いた」というような話はよく聞いたことがある。
わたしも聞いたことがあるが、わたしの夢の中には、今まで神が現れたことなど一度もありません。
あなたの夢の中には、今まで神が現れたことなど一度もないのでは・・・。
「いや、自分は、夢の中に神が現れた経験がある、と嘘いつわりなく言える」
そう言える人は、どんな人でしょうか。
地球上に63億の人間が生きているのですから、変わった人も中にはいるでしょう。
普通の人であれば、わたしと同じように、夢の中に神が現れた経験などない筈です。
変わった人、つまり希少な人なら、そういった経験があるのかもしれません。
そういう人たちが、宗教というビジネスを興した教祖です。
ビジネスは、売買が基本です。
つまり売るものと買うものがいると、そこにビジネスが発生する。
売るものだけでも、買うものだけでも、ビジネスは成りたちません。
売るものと買うものとの利害が相対するから、そこに売買の行為が発生するのです。
つまり、お互いに搾取し合う行為、更に飛躍した言い方をすれば、詐欺行為そのものであるのが、ビジネスの本質です。
共産主義が利益を追求するビジネスを否定した理由を、この点に集約すれば崩壊するようなことはなかったでしょう。
松下幸之助さんが、「世の中に役に立つことを先ず心がければ、そこに金儲けのチャンスがある・・・」とおっしゃった話は有名で、その後の実業界では、恰も真理の如く言われていて、何の実力も実績もない財界人が、金科玉条のように宣っておられるのを聞くにつけて反吐が出るのは、わたしだけでしょうか。
利益を追求するビジネスは所詮、その本質からして搾取、詐欺行為に外ならないのです。
それは売買の論理に基本があり、売り手の論理と買い手の論理が必ず相克するからです。
その真理を端的に示しているのが、宗教ビジネスです。
売買とは、需要供給の関係と言ってもいいでしょう。
景気がよいとは、需要が供給を上まわった状態をいうわけで、売り手にとって都合のよい話だけで、買い手は返って都合が悪い状態を言います。
つまりインフレの状態です。
景気が悪いとは、供給が需要を上まわった状態をいうわけで、売り手にとっては都合の悪い話だが、買い手にとっては都合のよい状態です。
つまりデフレの状態です。
ただ、わたしたちの日常の世界では、どこかで必ず、売り手と買い手の二役をこなしているから、インフレがよい悪い、デフレがよい悪いと一概に言えない。
しかし、現代の日本社会のように高齢化社会になって、多くの人たちが買い手一方になれば−つまり、働かない限り、売り手の役(供給側)には成り得ない−デフレ社会の方が、都合がいいわけです。
ただ、デフレスパイラルやインフレスパイラルはその極端の状態で、売買のバランスがとれなくなった状態を言うわけですから、こうなればお互いに都合が悪くなるのは必定です。
教祖が唯一の売り手、つまり供給者側であり、信者が多数の買い手、つまり需要者側であるのが宗教の基本ですから、これほど甘いボロ儲けのビジネスは他にはない。
わたしが、信仰そのものは肯定するが、それは自分ひとりだけの信仰であるべき、つまり一教祖でもあり、一信者でもある信仰しか、真の宗教ではないと確信する根拠です。
夢の中に神が現れれば、自分ひとりだけの宗教を興すことができるのです。
それを他の、まだ夢の中に神が現れた経験の無い人たちに、自分の夢の中に現れた神を押しつけているのが、宗教団体です。
しかし、よく考えてみれば、宗教の本来性は、個人個人の夢の中に固有の神が現れることを目指している筈です。
悟りとは、その境地を言うわけです。
それを自分だけは、夢の中で神のご託宣を受けたと言って、他人に押しつけて、多くの需要を創造し、供給は己ひとりが独占するのですから、これはまさに詐欺行為の極致のビジネスです。
元来、聖職というものは、ビジネスにすればボロ儲けできる立場にあります。人の弱みをネタにする仕事ですから当然と言えば当然なわけです。
しかし、それをボロ儲けのビジネスにしないから、反対給付として人から尊敬されるわけです。
ところが昨今の聖職者連中は、宗教と同じようにビジネスにしているのです。
聖職者と呼ばれているものには、宗教者以外に、学校の教職者、医者、政治家、役人、そして情報化社会になって、マスコミ、ジャーナリストや作家も聖職に入る職業だと言えるでしょう。
とこらが、彼らが宗教者にも増して詐欺行為そのもののボロ儲けのビジネスをやっておるのが現代社会です。
聖職とは、「ビジネスをしない職業」のことを言うのですが、彼らが先頭を切ってビジネスをしているのですから、もはや人から尊敬を受ける聖職でも何でもない。
こういった泥まみれの世の中から脱出するためには、早く夢の中で神と対面する経験をするか、夢の中で神が現れることなど有り得ないと確信するか、どちらかしかない。
21世紀には、この問題に決着がつくような気がしてなりません。
その時、真の共産主義革命が実現するかもしれません。