Chapter 148 わたしたちはJunkie

わたしたちが生きている所謂現実の世界はHallucination(幻覚、幻想)の世界であるが故に迷い、そして悪循環へと陥っていく結果、悪夢を観ているかの如き光景が展開されていくのです。
人間世界で展開されている出来事は、他の生き物にとってはまさに修羅世界のように映っているのです。
人間を見た生き物はみんな避けて通ろうとするのも無理ありません。
修羅の世界を生きているものは修羅の表情をしているので、すぐにわかるのです。
麻薬に冒された人間の表情がまさに修羅の世界に生きるものの典型ですが、所謂現実の世界に生きているわたしたち自身がHallucination(幻覚、幻想)の世界に身を置いているのですから、麻薬患者と変わりはないのです。
麻薬に冒されているだけなら薬抜きをすればいいわけですが、Hallucination(幻覚、幻想)の世界に浸っているわたしたちはそう簡単には行きません。
わたしたちは正面(まとも)に生きていると思っています。
しかし、わたしたちは幻覚の世界に生きていて、正面(まとも)に生きていると言えるでしょうか。
隣国で為されていることが正面(まとも)なことだと、誰も思っていないでしょう。
アラビアンナイトの国で為されていたことが正面(まとも)なことだと、誰も思っていないでしょう。
それでは、わたしたちの身近で起こっていることを正面(まとも)だと言えるでしょうか。
昨今頻繁に起きている青少年の事件を正面(まとも)だと思っている者は誰もいないでしょう。
それを金儲けのネタにしている最近のマスコミ、特にテレビ番組を見て正気の沙汰だと思えるでしょうか。
みんなHallucination(幻覚、幻想)の世界で為されていることに変わりはないのです。
『彼らは自分たちが何をしているのかわかっていないのです』
麻薬患者は、自分が麻薬に冒されていることを自覚しています。
わたしたちは、Hallucination(幻覚、幻想)の世界に浸っていることを自覚していません。
薬抜きをするには、先ずわたしたちが麻薬常習者(Junkie)であることを自覚しなければできません。
自覚してはじめて薬抜きの処方を考えられるのです。