Chapter 139 人生は夜つくられる(1)

わたしたちの身体は、夜眠っている間に大きく変化します。
それは、活動を休止している間に身体のリストアー(修復)をしているのですが、何十年も年中無休で働いているものだからリストアーすることで却って故障が発生することもあるわけです。
それが病気の発生、つまり発病となるのであって、眠っている間によく起こるのです。
また成長時期の少年期だと、一晩に数センチも身長が伸びることもあります。
まさに夜眠っている間が、大変化の時であるのです。
宇宙に存在するすべてのものは(素)粒子でできていて、(素)粒子が原子を、原子が分子を、分子が化合物を、化合物が物質を構成していく過程の中で量子飛躍によって変化が起こるわけです。
(素)粒子の中で、電子は宇宙のすべての星と同じように円運動をしている。
電子が回る軌道は普段は決まっている−これを定常状態と量子論では言います−のですが、時折、軌道から外れてしまうことがあり、これを量子飛躍と言うのです。
厳密には円運動している電子が軌道を外れることを言うのですが、この時にエネルギーの変化が起こるのです。
エネルギーの変化が量子飛躍を起こすと言った方が正しいでしょう。
定常状態にある為には、エネルギーつまり波動の振動が無いのが条件で、それが真空状態だと言われてきたのですが、実は真空状態でも微妙な振動が起こっていることがわかったのです。
それを「真空の揺らぎ」と言うのですが、この揺らぎが量子飛躍を起こす原因だったのです。
宇宙に存在するすべての物質は、「真空の揺らぎ」の中で量子飛躍を起こした結果生じたものです。
原子番号1の水素と原子番号2のヘリウムの電子は同じ軌道上を、それぞれ原子番号と同じ数の電子が回っているのですが、原子番号3のリチウムから原子番号10のネオンは、水素やヘリウムの電子が円運動する軌道の外側にある別軌道を回っているのです。
内側の軌道から外側の軌道に電子がジャンプすることで、次から次へと新しい原子が誕生していったのです。
わたしたち生命体も、それを構成している炭素(原子番号6)や窒素(原子番号7)、酸素(原子番号8)など、水素しかなかった宇宙創世期以後に量子飛躍によって誕生した結果、36億年前に誕生したのです。
従って、すべての物質の原点は水水素だったのですが、真空状態の中でのエネルギーの微妙な振動つまり揺らぎによって次から次へと新しい物質が誕生して、わたしたち人間も誕生したのです。
「真空の揺らぎ」というゼロ点振動状態−エネルギーの最低状態で起こる振動−の中で起こる量子飛躍によって大変化が起こっていることになり、「真空の揺らぎ」状態が夜眠っている時であるのです。
エネルギーの振動がゼロではなく最低状態にある真空は、わたしたちに大きな示唆を与えてくれます。
わたしたちが眠っているのは、活動がゼロではなく最低状態にあるわけで、そこで量子飛躍によって大変化が起こる。
最低エネルギー状態で量子飛躍が起こるのが変化の原点。
わたしたちの流転する人生は、夜眠っている間につくられる。
夢とは、わたしたち一人一人の流転する人生劇場の映像であるのです。