Chapter 129 継続とは勇気の発露

『今、ここ』を生き切ることが人生の要点であるわけですが、これを実践することが極めて困難な作業である故に、わたしたちは迷える子羊の如く右往左往しておるのが現実であるのです。
しかし、ここでよくよく考えなければならないのは−こういう場合の考えるということは、脳味噌に汗を掻くということで、ただ考えるということではなく、経験を踏まえた洞察と言った方がいいでしょう−わたしたち人間が他の動物を圧倒する程の進歩を遂げてきた事実であります。
人間の進歩はまさに奇跡としか言いようのない程のものだったわけですが、これは決して神技ではなく、小さな努力を積み上げてきた結果であったのです。
わたしは14才の時から朝5時に起きる習慣をつけ、腕立て伏せをするようになりました。
最初は50回程度から始めました。
そして少しづつ回数を増やしていったのですが、1年で1000回するようになりました。
わたしは15年前頃から水泳を始めました。
最初は自由形で50メートル泳ぐのがやっとでした。
それが、半年続けましたら1500メートル泳げるようになりました。
しかも1500メートルを22分30秒で泳ぐのです。
つまり25メートルプールで30往復するわけですが、1往復45秒で泳ぐことになります。
これは、ちょっとした水泳選手並みの記録です。
やれば出来るのです。
それはこつこつと努力を積み上げることに尽きるのです。
わたしは3年前から本を書くようになりました。
最初から、みなさんに配信をしながら書き始めました。
毎朝欠かさず書いては配信していました。
そして今、40作品の本を書くまでに至りました。
何も自慢話をしているわけではありません。
日々の小さな努力の積み重ねの重要性を申しあげているのです。
今考えてみれば、やはり奇跡としか言いようのないものでした。
わたしの能力云々の問題ではありません。
敢えて言わせて貰えるなら、日々の小さな努力の積み重ねをする能力があったと言えるでしょう。
これは決意ひとつで誰でも可能なことです。
まさに、『一念岩をも通す』のです。
一滴の水が岩に穴を開けるのは、継続の為せる奇跡でしょう。
『今、ここ』を生き切ることは、奇跡のように思えるわたしたちですが、先ず、『今、ここ』を生きることから始めればいいのです。
生き切ると思うから難しいのです。
最初から1000回の腕立て伏せはできません。
『今、ここ』をせめて2秒でも3秒でもやってみることです。
今日は、2秒間、『今、ここ』にいることができたら、それをしばらく毎日続けることです。
そしてそれが身についたら、2秒を3秒に増やしていけばいいのです。
10年続けたら、どれぐらい、『今、ここ』にいることができるでしょう。
問題は毎日欠かさず継続することです。
それには決意が必要です。
決意するには勇気が必要です。
人間にとって大切なのは勇気であると、申してきました所以であります。
勇気を奮うとは、世の為のものではなく自己の喜びの為に発揮すべき要件であるのです。