第三十八章  最強軍団―2

ほんとうに強い者は 柔よく剛を制す の通り 柔の者だ

武蔵には 剛ばかりで 柔はない

半蔵も そうだ

それを カバーしてくれるのが 日吉と 白隠和尚の隠れ弟子たちだ

彼らが 揃えば 何万の軍勢でも まったく歯がたたない

いよいよ 江戸城を陥す作戦を練ることになった

その時 水戸に幼名竹千代と 家康と同じ幼名の青年若様がいると半蔵は言った

この若様 若くしてその器量を発揮して 家光公など足下にも及ばない

家光公が 若い頃 辻斬りにうつつを抜かしているとき 柳生三厳十兵衛がやめさせ

そのお陰で十兵衛は嫡男でありながら

家督をつげなかったことを聞いた若き竹千代はそれ以来 十兵衛を大事にした

それを 聞いた 武蔵は 水戸の竹千代に会ってみたくなった

そして 武蔵 日吉 半蔵 新七 お通 一行は 水戸に向かった

水戸街道を 楽しく行く一行の後をついていく網笠の侍がいた

その侍 片目が不自由な侍だった

さて 水戸で何が起こるか 一行は そんなことも考えずに旅を楽しんだ