第五十八章 新しい宇宙論

現代宇宙論がしょせん映画論と同質に過ぎず、ひとり一人という唯一性と実在性を有する個人にとっての宇宙論とは一体どんなものなのでしょうか?
二十一世紀における最大のテーマとなるでしょう。
現に、
ひとり一人の個性ある個体である唯一性と実在性を有する自己が存在する場所と、宇宙を包摂する、それ以外の映像世界(外界)の関係は、137億年膨張し続けたと科学者たちが主張する風船の中心と、表面の世界の関係に他ならないのです。
ところが、
現代宇宙論という科学では、137億光年の拡がりを持つ宇宙も、その一部の銀河系も、その一部の太陽系も、その一部の地球も、その一部の日本列島も、その一部の大阪も、その一部の豊中も、その豊中に住む自己も同じ風船の表面に存在すると主張するのです。
だが、
豊中にある自己の住む家は確かに風船の表面の映像に他ならないが、自己の存在は決して風船の表面の映像世界にいるのではなく、風船の中心に独りで実在しているのです。
言い換えれば、
137億光年の宇宙も、銀河系も、太陽系も、地球も、日本列島も、大阪も、豊中も、豊中の自己が住む家も、すべて137億年膨張してきた宇宙という風船の表面に映った映像に過ぎず、自己の実在する場所はそんな風船の表面に映っている映像ではないのです。
まさに、
自己の実在する世界(宇宙)は、その他の映像世界(宇宙)とはまったく別の世界(新しい宇宙)である証明に他ならないのです。