第五十四章 静止と運動の本質

過去→現在→未来という一方通行の時間の流れの矢を、物理学では心理学的時間の矢と呼んでいます。
137億年の歴史を有するビッグバン宇宙論は、心理学的時間の矢である過去→現在→未来の最も古い過去の時間が誕生した、時間の歴史とも言えるわけです。
まさに、
ビッグバン宇宙論とインフレーション理論は、宇宙の誕生が時間の流れの中で誕生したのではなく、時間と共に誕生したと主張するのである。
従而、
宇宙論と時間論の歴史は同等ということなのです。
まさに、
宇宙は運動する宇宙に他ならない証明というわけです。
そうすると、
宇宙は膨張していると1929年に発表した、ハッブルの法則も、その前に1922年に発表したフリードマンの収縮・膨張理論も、詰まるところは、時間が存在する世界は運動世界なのだから、今更目新しい理論ではないことになります。
爾来現在まで、
宇宙は膨張宇宙(運動宇宙)であることが常識になっている。
一方、
宇宙は定常モデル(静止宇宙)と主張しているのがアインシュタインであり、ホイルでした。
まさに、
科学が宗教を駆逐した証です。
なぜなら、
アインシュタインにとって神が絶対なのだから。
まさに、
運動宇宙論と静止宇宙論は科学と宗教の相克に他ならないのです。
言い換えれば、
静止・運動二元論を科学(西洋社会の常識)では、二律背反関係に捉えたのです。
まさに、
生を好いこと、死を好くないという生・死二元を二律背反関係に捉えているのと同じです。
まさに、
運動宇宙を肯定、静止宇宙を否定するのが科学(西洋社会の常識)なのです。
そうしないと、
宇宙のはじまりがあるとするビッグバン宇宙論とインフレーション理論が成立しないのです。
では、
「時間の誕生」という時間は一体どんな代物なのでしょうか?
まさに、
この問いかけに対する解答こそが、静止と運動の本質にかかわる重大な問題なのです。