第四十四章 点の歴史観

歴史学が一般的には不人気である理由が、学校教育における歴史学が、点の歴史観に基づいているからです。
言い換えれば、
明治維新以降の日本の為政者の意図が、「皇国史観」による国民の洗脳教育だったからです。
その尖兵に立ったのが東京大学、すなわち、大日本帝国大学です。
まさに、
文字通り帝国主義に基づく教育機関に他なりません。
そして、
日本の頭脳を生産する日本最高府の教育機関として誕生した経緯から、その登竜門を最難関にするための受験制度を設け、後に受験競争の頂点に立てるための、記憶詰め込み教育を確立、その典型が点の歴史学に他なりません。
まさに、
国(国民)のために貢献する真に優秀な人材を育成するのが目的ではなく、暗記だけが得意なロボット人間を生産し、従順な官僚として実務をさせ、その上に立って高を括る明治維新以降の為政者のために働く人材をつくる方便としての点の歴史学に他なりません。
その結果、
受験勉強という本末転倒な教育が常識となった戦後の日本教育の中で、高校の在り方が大きく変わっていったのが、まさに、日本の戦後高度経済成長時期と符合するのは単なる偶然ではありません。
受験テクニックを教える高校が、その頃から登場します。
灘高校などはその典型であり、東大合格数ナンバー1の座を日比谷高校から奪取したのもその頃です。
そして、
現在の東大生は経済的に豊かな家庭からでないと誕生しない、最悪の教育機関になってしまったのです。
まさに、
天下り官僚国家の巣窟としての東京大学になっているのが実体です。
従而、
東京大学自体が、支配・被支配二層構造の世襲・相続を慣習とする差別社会の尖兵になっているのです。
結果、
21世紀に入り、1970年代から1980年代だけ実現した均質化社会は消え去り、正反対の格差社会になってしまった。
その元凶に、
東京大学を筆頭の受験競争によるロボット化があり、点の歴史学がその典型として巾を利かしているのです。