決別三日目

世界の極端な拝金主義化が20世紀初頭から始まっていた。
科学の発達が、その原因である。
科学とは、昔流に言えば錬金術であり、化学が錬金術であるわけだ。
錬金術とは、鉛を金に変える術で、まさに金儲けの術である。
大昔から存在していた拝金主義は一部支配階級の世界だけの話で、一般化してきたのは20世紀に入って錬金術が発達したからである。
お金の流通量が増大すればするほど拝金主義化が進むのが当然だ。
お金持ちが多くなればますます拝金主義化が進むわけである。
拝金主義とは、お金持ちの間で蔓延している伝染病である。
『いや、われわれは決して金持ちではないのに、金の亡者になっている』
と言われる日本人が多い。
戦後日本社会は中産階級化が極端に進み、金持ちでもないのに金の亡者がイナゴのように異常発生した。
徹底した共産主義化が国家官僚とその手先である政治家によって為された結果だ。
その結果、われわれは金持ちでもないのに金の亡者に成り下がってしまった。
貧乏な連中の中には金の亡者は一人もいない。
金が無いのだから、金の亡者になりようが無い。
拝金主義を失くしていくには、金を失くしていくしか方法はない。
今こそ機会到来だ。
アメリカは日本よりも10年から20年文明の進化度が早い。
アメリカで拝金主義が崩壊しようという現象が起こっている。
アメリカ人の借金が1200兆円まで膨れあがっているのだ。
金が無いのに、彼らは借金をして使いまくっている。
「さらば!拝金主義」と叫んで、クレジットカードで買い物をしまくっている。破産が待ち受けているのだが、『みんで渡れば恐くない』
破産者は禁治産者という烙印を押され、世の中の落伍者扱いされていたが、『みんで渡れば恐くない』世界になって、異常な多さの破産者が発生した。
挙げ句の果てに、借金が1200兆円まで膨れあがった。
1200兆円という借金はアメリカのGDPと同じ額である。
アメリカのGDPは世界のGDPの40%を占めていて、アメリカ人は世界が1年間に汗水たらして働いた分の半分近くを借金して使い果たしている。
まさに拝金主義の崩壊だ。
日本人の貯蓄総額1400兆円は、実はアメリカ人の借金に食われているのである。
遅かれ早かれ、われわれの金も消えて行く運命にある。
日本もいよいよ拝金主義の崩壊が始まるようだ。
旧いパラダイムが崩壊して新しいパラダイムが起こる時には、産みの苦しみを味わうものである。
産みの苦しみを味わうのは仕方ないが、新しいパラダイムが何であるかを日本人はよく考えなければいけない。
世界が欧米白人社会によってリードされてきたのは、彼らが旧いパラダイムと新しいパラダイムをきっちりと予測してきたからだ。
予測による戦略的発想は彼らの得意だ。
意気による気力的発想はわれわれの得意だ。
新しいパラダイムが再び彼らによって創出されようとしている。
我々はいま何をすべきか。
明治維新を想い起こす時機が到来したようであり、維新達成の功績者は二十代の若者だった。
先ずはお年寄りと子供たちから・・・金持ちでもない金の亡者と決別することである。