最悪のからくり

からくりの歴史の中でも、明治維新劇は最悪のからくり劇である。
からくりは一種の仕組まれたメカニズムのことであり、仕組んだ悪意ある人間が水面下に潜んでいたことを示唆している。
仕組んだ張本人は言うまでもなく、欧米列強であり、中でも、大英帝国である。
江戸時代までは、先ず、南蛮人、すなわち、スペイン、ポルトガル人が、そして、スペインから独立を勝ち得たオランダ人が、日本との交易を独占していた。
キリスト教(カトリック)の宣教師を前衛にしてのやり口は、中央アメリカや南アメリカ大陸で充分経験を積んでいた。
しかし、
宣教師だけで、未知の国のスパイ行為をすることは不可能である。
その背景には、必ず、宣教師のオルグとして使われている日本人がいて、しかも、身分の相当高い人物まで絡んでいる。
まさに、
売国奴はいつの時代にも何処にも存在しているのである。
売国奴ランキングのワースト・ワンは岩倉具視と伊藤博文であり、彼らに顎で使われたのが陸奥宗光である。
岩倉と伊藤は、孝明天皇と陸仁皇太子を毒殺した現行犯である。
明治天皇は陸仁皇太子ではないことを重々承知で、明治政府の「現人神」に仕立てたのが岩倉と伊藤である。
宗光もこの事実を知っていたから、網走の刑務所に収監されているところを、時の総理大臣であった伊藤によって仙台刑務所に移管されたのである。
そして、
刑務所生活から解放された宗光が、最初に取った行動が、アメリカ留学だった。
大英帝国の時代からアメリカ大帝国の時代に移りつつあった予兆は、二十世紀初頭には表出していたのである。
まさに、
日清戦争勝利が1894年。
日露戦争勝利が1904年。
まさに、
明治維新後の日本にとって、最悪のからくりが仕上げられようとしていたのである。