第四章 バクチで負けても大丈夫な社会

20世紀初頭にヘンリー・フォードが切り開いた最適工業化社会を引き継いだアルフレッド・スローンが社内事業部制(キャデラック事業部、ビュイユック事業部、シボレー事業部・・・その後日本では松下電器(現パナソニック)の創設者松下幸之助が事業部制を導入)を確立して世界最大の売上げを半世紀以上誇ったゼネラル・モータースが2009年に倒産し、1969年創立のウォール・マートが銃を売ることによって21世紀初頭に世界最大の企業になった。
ゼネラル・モータースが16兆円の負債を抱えて倒産した同じ時期に、同じアメリカでアメリカ最大の保険会社AIGがリーマン・ブラザースのサブプライム・ローン破綻を受けて債務保証金融派生商品(CDS)で開けた穴の16兆円をアメリカ政府は穴埋めした。
モノづくり資本主義の申し子ゼネラル・モータースの負債16兆円をいとも簡単に踏み倒させたアメリカ政府が、マネー資本主義の申し子AIGに資金援助した。
平たく言えば、
マネーゲーム(バクチ)で損した連中を救い、モノづくり(正業)で損した連中を切り捨てるのが現代社会だ。
そんな世の中だから、我々ひとり一人もマネーゲーム(バクチ)で思い切り損をしても政府が救ってくれるはずだ。