(その六)復讐のドラマ

映画「日本誕生」のあらすじとはまるで掛け離れた展開で、舞踊劇は始まった。
劇(Drama=ドラマ)を演じるにはリハーサルが必ず要るのだが、舞踊劇(バレー=Ballet)は要らない。
いつもの通りのバレーをすればいいのだ。
伝統の「鴨川をどり」自体が舞踊劇(バレー=Ballet)になっていたのであり、それが1875年(明治8年)以来引き継がれてきたのである。
午前中の「鴨川をどり」とまったく同じでありながら、舞踊劇(バレー=Ballet)では、衣装が変わることで臨場感が表現され、さながら、劇(Drama=ドラマ)になる。
その衣装の最大の主役が「草薙の剣」であったのだ。
恵美子演じる日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が、東地の草原を斬り裂く草薙の剣が「七支刀」に変わっていたのである。
先斗町歌舞練場に集まった1000人の観衆は、選りすぐられた人たちであったが、今回だけは、以外に特別なマスメディアの連中が含まれていた。
世界に同時発信するためだ。
“詐称や騙りは一切許さないぞ”という断固たる意志を、“やらせ”番組を常套手段で駆使する歪曲されたマスコミの世界に伝えるためである。
二十世紀のいつごろからか、おそらく、ハリウッドの支配者が変わった頃から、マスコミの世界は“やらせ”番組を常套手段として使うようになった。
日本でも戦後復興が軌道に乗り出した昭和20年代後半から、テレビ時代到来と符号して、“やらせ”番組が登場した。
一番の代表が“プロレス”である。
昭和30年代後半に入ると“プロレス”が八百長であることに気づいていない視聴者はおそらく、無垢な子供とボケた年寄りだけであった。
そうすると、“11PM”という新手の“やらせ”番組が登場した。
いわゆる“3S政策”のスポーツ(sports)とセックス(sex)である。
残るのが、映画(screen)である。
ハリウッドの支配者が変わったのがその象徴だ。
その頃からハリウッドの映画はロケ収録からCG(Computer Graphics)製作に変わった。
“ET”を製作した連中だ。
日本もいつの間にか“3S政策”の前衛連中に翻弄されるようになり、映画もテレビ番組の内容も劣化していった。
そんな“3S政策”の前衛連中を締め出した、心あるマスメディアの人間だけを選んで招待したのである。
舞踊劇は世界に向かってリアルタイムに発信された。
有無を言わさない真実の歴史の公開である。
心ある人間を選んで事前に報告をしていたらしい。
東京での出来事の背景がようやく白日の下に晒されたのだ。