(その六)キリスト教のルーツ

聖書に最高法院という言葉が記載されているが、その中でこう解説されている。
ユダヤ人の自治機関。
イエス・キリストの時代には大司祭を議長とする71人の議員で構成され、行政と司法の権限を持つ会議であった。
ユダヤ教の律法に関する最高法廷として、死刑を含む判決を下す権限を持っていたが、最終的にはローマ総督の裁断を仰がなければならなかった。
聖書に書かれている最高法院とは、イエス・キリストを十字架に架けたパリサイ人律法学者たちのことであったのだ。
その最高法院が現代では、ローマカトリック教会、つまり、ローマバチカンのローマ教皇を頂点とする71人の枢機卿の委員会を指し、新しいローマ教皇は、この71人で構成される最高法院から選挙で選ばれる。
実に逆象徴的である。
イエス・キリストを開祖とするキリスト教の最高指導者たちが、自分たちがイエス・キリストを十字架に架けた張本人だと自白しているのだ。
聖書に書かれたこの最高法院がローマカトリック教会に化けていたとすれば、世界の人口の三分の一を占めるキリスト教徒たちは気が狂ってしまうだろう。
ローマカトリック教会がイエス・キリストを十字架に架けた連中の末裔となるからだ。
イエス・キリストに十字架刑の判決をした最高法院の連中は、最終的に裁断を下した当時のローマ総督ピラトから念を押された。
「この人の血で手を染めたのは、わたしではなく、お前たちだ。
そのことの証拠として、わたしはここで手を洗ったことを記録に残しておこう。
お前たち子々孫々にまで、この祟りが来ることを覚悟するがいい」
ローマ総督ピラトはみんなの前で手を洗った。
その時、最高法院の連中はこう嘯いた。
「自分たちの子々孫々まで、今日のことを受け止めてみせよう!」
そして、イエス・キリストが十字架に架けられた日からすぐに、表の最高法院と裏の最高法院、すなわち、陰の最高法院をつくるべく彼らは動いた。
71人の最高法院のメンバーの一人であったパウロは、ローマ帝国領内のアンティオキアに向かった。
現在のシリアの首都ダマスカスの北方にある町だ。
パウロはその町でイエス・キリストの教えを歪めたローマカトリック教の前身
であるアンティオキア教団なるものをつくった。
一方、イエス・キリストの12使徒の一人でイエスを裏切ったペテロは悔いて、イエルサレムでイエルサレム教団なるものをつくって、イエス・キリストの真の教えを説いた。
しかし、ペテロ自身も最高法院のメンバーの一人だったのである。
そのことを知っていたイエス・キリストは、最後の晩餐の席でこう予言した。
「ペテロ、言っておくが、あなたは鶏が鳴くまでに、三度わたしを知らないと言うだろう」
イエス・キリストは予言したのではなく、ペテロの正体を知っていただけのことである。
だが、ペテロは裏切った。
そのことを悔いたペテロは、イエス・キリストの真の教えを説くためにイエルサレム教団をつくった。