(その十七)実在平面と映像時空間

冷戦は1945年5月のポツダム会談からはじまった。
第二次世界大戦の終戦処理会議で、次の戦争がはじまったのである。
アメリカでは、「赤狩り」がはじまり、戦前、左翼主義運動を展開していた映画監督、エリア・カザンは「赤狩り」から逃れるために、「エデンの東」と「波止場」という映画を製作し、ジェームス・ディーンとマーロン・ブランドというヒーローを生み出した。
「エデンの東」でキャル、つまり、カインを演じたジェームス・ディーンは、その爆発的な人気とは裏腹に、突然の交通事故で死んでしまった。
まるで、弟アベルが兄カインに殺された聖書の話を地で行ったような出来事だった。
一方、マーロン・ブランドは「波止場」でアカデミー賞を30才の若さで受賞し、ハリウッド・スターの頂点を目差していくことになる。
それから18年後の1972年、50才を前にして、彼は一世一代の芝居を演じた。
映画「ゴッド・ファーザー」だ。
この二人の天才役者は、エリア・カザンというエホバにとっては、カインとアベルであり、アベルは死ぬ運命を与えられ、カインは罪深き生きもの、人類の祖先となっていった。
やがて、カインはゴッド・ファーザーとして君臨していく。
まるで、人類が人間に進化していった中での、罪的側面がノドという人間社会であったことを示唆するように。
そして、ハリウッド映画界は、戦後の3S政策の一環として、ユダヤ国際資本の傘下に完全に治められてしまった。
そして、そのうねりは戦後の日本にも大きく翳を投げかけられていくことになる。
つまり、戦後の日本にもアベルの亡霊とカインの傀儡を生みつけていく陰謀が張りめぐらされたのだ。
まさに、カインとアベルが、アロンとキャルになり、日本では、亨と聡となり、その産声が八洲の大原村から発せられたのである。
そんな深慮遠謀がめぐらされていることも知らずに、ふたりの男女が偶然知り合ったが、目に見えない糸が、ふたりの二卵性双生児という形で繋がっていることなど気づくべくもなかった。
ましてや、四次元時空間世界が二次元平面世界の映像として、これから展開されていくことなど人類といえども想像だにできないだろう。