(その十五)進化の推進者・ウィリアム・ウォレス

スコットランドをイングランドから独立に導いた英雄が、14世紀のスコットランドに登場した。
ウィリアム・ウォレスだ。
ウィリアム・ウォレスのお陰で独立できたスコットランドの国王に裏切られて、イングランドに捕まったウィリアム・ウォレスは裁判で、「自分が間違っていたと認めれば、楽な死に方をさせてやる」と提案されたが、その提案を拒否した。
ウィリアム・ウォレスに恋したイングランド皇太子の妃が、安楽死させるために、牢獄の中に入って、口の中に含んでいた毒を彼に口づけをして与えた。
彼女が去ったあと、ウィリアム・ウォレスは口の中の毒を吐いて捨てた。
そして、いよいよ死刑執行の朝がやってきた。
大衆が見守る中、死刑執行人が、彼に訊く。
「自分が間違っていたと言うんだ!」
ウィリアム・ウォレスは黙秘した。
両腕、両足に繋がれた縄に繋がれていた四頭の馬に一斉に鞭が撃たれた。
引き裂きの刑だ。
激痛からの叫びが天を裂く。
それでも、ウィリアム・ウォレスは黙秘した。
蛮刀を持った執行人が、ウィリアム・ウォレスの下腹に切り先を刺し込んで言う。
「自分が間違っていたと言うんだ!」
腸が抉られ激痛の苦しむウィリアム・ウォレスがはじめて口を開いた。
「自由のために!」
死刑執行人は、そこで、ウィリアム・ウォレスの首を刎ねた。
この事実は多くの示唆を内包している。
大衆よ!
恥を知れ!