(その十)似非革命

共和制国家は、嘗て、革命が起こり、共和制になったわけだから、立憲君主制国家は、未だ、革命が起こっていないはずだ。
日本はいまでも立憲君主制国家だ。
ならば、日本は未だ一度も革命は起こっていないことになる。
では、明治維新とは一体何であったのか?
フランスは、フランス革命が起こったから、共和制国家になった。
ロシアは、ロシア革命が起こったから共和制国家になった。
日本は、明治維新が起こったにも拘わらず、依然、立憲君主制国家なのは、明治維新ゆえであるということになる。
中国でも孫文による辛亥革命が起こり、蒋介石による中華民国が誕生したが、中華民国は共和制国家ではなかった。
だから、毛沢東によって共産革命が為され、中華人民共和国になったのである。
従って、辛亥革命は易姓革命の一種だと言わざるを得ない。
真の革命とは、フランス革命やロシア革命のように、支配者の交替劇ではなく、国の在り方の変化を言う。
だから、敢えて、易姓革命と呼ぶのであって、まさに、明治維新も、易姓革命に他ならなかったのである。
つまり、支配者の交替劇に他ならなかったのである。
言い方を換えれば、斎藤道三の国盗り物語と何ら変わりはなかったのである。
斎藤道三は、名を長井新九郎、斎藤利政と次から次へと変えた美濃(現在の岐阜県)の油商人だったが、美濃の守護、土岐氏にとり入り、最終的には、土岐氏を追放して美濃の城主となった。
長州の坂越にいた大室寅乃介も、長井新九郎と変わりはない。
明治維新はまさに似非革命に過ぎなかったのである。