第六章 恐るべきエネルギー

13億の人口を誇る中国。
世界の人口が68億だから、世界のおよそ20%が中国人で占められていることになる。
そして、13億の中国人の殆どが、超格差社会の中で極貧状態にある。
なぜなら、世界中で1億円(日本円で換算)以上持っている金持ちはたった850万人(0.13%=10,000万人の中の13人)しかいないのだから、13億人の中国人の中では、たったの169万人しか金持ちはいないことになり、残りの12億9831万人は貧乏状態にあることを示しているからである。
これは一体何を象徴しているのだろうか?
冷戦時代の共産主義の中国では、13億総中国人が貧乏状態にあった。
一方、実質資本主義国家になった現在の中国では、169万人の金持ちと12億9831万人の貧乏に別れた。
みんなが貧乏か、大半が貧乏か。
一見、同じように思うが、実は大きな錯覚を生むのである。
13億中国人みんなが貧乏なら、誰も貧乏感を持たないが、12億9831万人の貧乏には強烈な貧乏感を生むのが、相対的価値観で生きている人間の感情だ。
なぜなら、169万人の金持ちが存在するからだ。
従って、共産主義の毛沢東政権時代には、13億中国人の誰も持っていなかった貧乏感を、実質資本主義国家になって経済成長を続けている現在の中国では、169万人の金持ちと引き換えに、12億9831万人が貧乏感を持つようになったことを示しているのである。
平たく言えば、嘗てゼロだった貧乏が、今では12億9831万人にまで増えたことになり、169万人の金持ちの満足感と引き換えに、今まで不満を持たなかった12億9831万人の中国人に強烈な不満が湧きあがるのである。
膨張した強烈な不満のエネルギーは、必ず、革命を惹き起こすのが、歴史の常だ。
まさに、共産主義国家が資本主義国家に逆戻りすると、身の毛もよだつ、恐ろしい現象が起こることを象徴している。