第二十八章 産業の空洞化がもたらしたもの

日本の産業構造も、経済が投資経済(実体経済)から投機経済(マネーゲーム経済)に変節したことによって、大きく変わっていった。
言い換えれば、
日本の経済構造は、
従来のモノづくりの産業構造ではなく、金儲けの商業構造に変節していったのである。
嘗て、情報化時代到来を先取って、先進諸国での産業構造を、ハードウェアー産業とソフトウェアー産業に区分けしたことがある。
つまり、
ハードウェアー産業からソフトウェアー産業へ移行することが、先進国のバロメータというわけである。
そして、
欧米先進国が逸早くハードウェアー産業からソフトウェアー産業へ移行していった。
日本も欧米諸国に追いつこうと、必死にハードウェアー産業からソフトウェアー産業への移行を急いだ。
いわゆる、産業の空洞化という代物だ。
言い換えれば、
産業の空洞化とは、
先進国がソフトウェアー産業、つまり、金儲けに専念するために、ハードウェアー産業、つまり、モノづくりを後進国に押しつけることを言うのである。
その結果、
人口13億という中国が、モノづくりの中心になっていった。
結局の処、
中国の高度経済成長とは、
欧米諸国と日本という経済先進諸国の金儲け主義への傾倒が、産業の空洞化を生み、先進諸国の産業の空洞化の手助けをした結果の産物なのである。
まさに、
欧米諸国、及び、日本という経済先進諸国の金儲け主義への傾倒は、天に唾を吐いた行為に他ならなかったのである。
従って、
欧米諸国、及び、日本における、製造業の大企業はもはや嘗てのような、モノづくりの先進性は失っていると考えていいだろう。
その証拠に、
韓国や中国の家電製造業が、日本を凌ぐ勢いで伸びている。
いずれ、
自動車製造業でも、日本を凌ぐであろう。