第二十四章 バブル経済が生んだニセ大企業

ライブドア事件が起きた原因は、起業数年の新米企業が簡単に一部上場できる、株式市場の変貌にあった。
それまでの株式市場では、一部市場と二部市場に分かれ、企業の歴史と規模の実績に基づいて上場が許されていた。
二部市場で長年実績を積んだ企業が、やっと、一部市場に格上げされる。
まさに、一部市場上場企業は、質と量両面において、大企業だったのである。
ところが、上場基準が大幅に変わって、前述したような、起業数年の新米企業が簡単に上場できるようになったのである。
株式市場に上場できる最大のメリットは、広く世間から資金を集めることが可能になる点だ。
本来なら、銀行が企業診断をして、危険がなければ、資金を融資して、企業活動が可能になる。
そのためには、企業は必死に自分の会社の体力をつけようと頑張るわけだ。
そして、企業努力の積み重ねの結果、世間的にも認められて、晴れて、上場できる。
しかも、先ずは二部上場からである。
ところが、ライブドアは、いとも簡単に一部上場を許された。
その推進役を買って出たのが、当時の経団連の会長であり、トヨタ自動車の元社長である奥田碩だ。
ライブドアは利益も出ていない自社の粉飾決算書を捏造して、株式市場から膨大な資金を集めて、日本放送を買収したのである。
まさに、詐欺行為そのものだ。
詐欺行為を実質許した張本人は、ライブドアの一部上場を許した人間であることは言うまでもない。
経済が投機経済になった結果、起こった典型的な事件である。
以来、日本の大企業は悉く、ニセ大企業に転落してしまったのであり、世界一の自動車会社になったトヨタも、その類に他ならないのである。