第二十二章 IT(情報化)時代の到来

1985年9月22日のニューヨークのプラザホテルで開催されたG5(アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、日本の蔵相会議)で合意に達したプラザ合意を一言で言えばドル安容認だ。
世界の基軸通貨であるドルが他の通貨に対して全面安ということは、ドルがもはや世界の基軸通貨ではなくなったという宣言に他ならない。
これは一体何を示唆しているのか?
プラザ合意から遡ること14年。
1971年7月。
アメリカ第37代大統領リチャード・ニクソンが毛沢東政権の中国を訪問した。
1971年8月。
ニクソン大統領が訪中の勢いを借りて、金とドルの交換停止を発表した。
いわゆる、ニクソンショックだ。
世界の基軸通貨ドルの公式の陥落表明だ。
それから、14年が経過して、ドル安容認のプラザ合意。
世界の基軸通貨ドルの実質の陥落表明だ。
そして、
世界経済は、投資経済(実体経済=モノづくり経済)から投機経済(仮想経済=マネー経済)に移行していったのである。
まさに、
マネーゲームの開始ゴングが鳴らされた瞬間(とき)だった。
情報化時代と拝金主義時代が同時にやって来たのである。
情報化時代と拝金主義時代のハードウェアー、ソフトウェアーの主役がコンピュータであり、コンテンツの主役がマスコミであった。