超格差社会
はじめに

貧乏がヒタヒタと迫ってきている。
多くの日本人の昨今の実感ではなかろうか。
欧米社会でも同じ様相が展開されているのは、海外のニュースを詳しく調べればわかる。
世界はいま大きく変わろうとしているようだ。
住む家もないホームレスが激増している話はよく聞くが、こういった傾向は、ホームレスのような超下層レベルの世界に止まらず、一般社会の住人にまで及ぼうとしている。
高齢化と少子化が同時に襲ってきた現代社会の一現象なのだが、その波の大きさは予想を遥に超えたもののように思われる。
高齢化世代と少子化世代の間に挟まった中高年の中心である35才を核にした世代にまで、影響が現に出ている。
彼らの大半が生活に不安を覚えながら生きていて、将来不安どころか、いつ首を切られるかわからないという当面の不安を抱えて生きているのである。
1970年代から1980年代の半ば、すなわち、1985年までの日本は、まさに、高度経済成長の真只中にあって、日本人の収入は毎年大きく増え、一億総日本人が、金持ちではないが、貧乏でもない気分の中産階級化した時代だった。
ところが、1985年にはじまったバブル経済以降、日本人の中産階級気分はどんどん薄れてゆき、大きく儲ける者とそうでない者との二極化構造に変化していったのである。
考えてみれば、日本人がみんな豊かになったという気分に浸れたのは、1970年から1985年までのわずかな期間に過ぎなかったのである。
そして、いま未曾有の超格差社会がその姿を現そうとしているのだが、我々ひとり一人が今後も、何も考えず、何も行動しないで、ただ指をくわえているなら、身の毛もよだつような恐ろしい社会が、ある日突然目の前に出現するかもしれない。
ではこれから、格差社会、そして、超格差社会の後にやってくる身の毛もよだつような恐ろしい社会を想像してみよう。


平成22年2月1日   新 田  論


第一章 長く暗いトンネルの出口は何時見えるか?
第二章 新しい悲劇
第三章 台風の目・中国
第四章 バブル経済以降変節した日本
第五章 中国に革命の嵐が吹く
第六章 恐るべきエネルギー
第七章 より戻し現象が起こる
第八章 冷戦の終幕劇がはじまろうとしている
第九章 革命の引金
第十章 毛沢東の再来
第十一章 支配・被支配二層峻別社会(現代版・奴隷社会)
第十二章 現代版・奴隷社会の構図
第十三章 絵に描いた餅の現代民主主義社会
第十四章 身の毛もよだつ恐ろしい社会
第十五章 アメリカ新大統領の公約
第十六章 日本新政権の公約
第十七章 悪の巣窟マスコミ
第十八章 ロボット化人間のするべきこと
第十九章 マスコミの変節
第二十章 プラザ合意=マネーゲームの開始ゴング
第二十一章 マネーゲームを可能にさせた怪物
第二十二章 IT(情報化)時代の到来
第二十三章 IT(情報化)時代が生んだ虚構ビッグビジネス
第二十四章 バブル経済が生んだニセ大企業
第二十五章 投機(マネーゲーム)経済のビッグビジネス
第二十六章 産業(Industry)から商業(Merchant)へ
第二十七章 商業(Merchant)の変節
第二十八章 産業の空洞化がもたらしたもの
第二十九章 「金儲け」から「モノづくり」へ
第三十章 待ったなしのアメリカ/日本/中国
第三十一章 ロシア革命の真相
第三十二章 革命とテロ
第三十三章 権力維持の道具マスコミ
第三十四章 マスコミの正体
第三十五章 新政権は“許されざる者”
第三十六章 テレビボイコット運動
第三十七章 日本を売ったマスコミ
第三十八章 体制派(国家権力)と真の権力
第三十九章 差別から除外される真の権力
第四十章 差別の歴史
第四十一章 差別の真の狙い
第四十二章 見直す時期がやって来ている
第四十三章 超格差社会が意味すること
第四十四章 新しい社会への鍵


おわりに

是非は別として、格差社会は理屈に適っているから現実化するが、超格差社会は理屈に適っていないから絶対に現実化しない。
なぜならば、
少ない数の金持ちを生み出すために、多くの数の貧乏をつくる必要があるのが、エネルギーが秩序ある状態から無秩序の状態に流れる熱力学的時間の矢の一方通行性という宇宙の摂理に沿っているからである。
言い換えれば、
過去→現在→未来という心理学的時間の矢の一方通行性を信じ込んでいる我々人間の世界での絶対法則なのである。
ところが、
みんなが金持ちを追い求める、いわゆる超拝金主義がこの法則に沿っていないゆえ実現不可能なように、一握りの金持ちを生み出すために、圧倒的多数の貧乏をつくる必要がある超格差社会も、過去→現在→未来という心理学的時間の矢の一方通行性を信じ込んでいる我々人間の世界では実現不可能なのである。
だが、実現不可能な世界を目差して、愚かな人間たちが邁進しているのが、現代社会である。
このまま、どぶねずみの暴走のように、人類は超格差社会目差して暴走すれば、結末は、すべてのどぶねずみが断崖絶壁から真っ逆さまになることは必定である。
その鍵を握っているのは、アメリカでもヨーロッパでも日本でもない。
中国とインドなのである。
インドが超格差社会になれば、世界は断崖絶壁から真っ逆さまだろう。
中国が超格差社会になれば、その後革命が起こる。
その後に新しい社会がやって来るか、それとも、核戦争が起こるか。
それは誰にもわからない。


平成22年3月20日   新 田  論