第五十四章 色即是空・空即是色

過去・現在・未来という動く(流れる)実時間に支配されて生きている者の世界(この世)は地獄の世界であります。
『今、ここ』という動かない(流れない)虚時間に支配されて生きている者の世界(この世)と死んだ者の世界(あの世)を貫く世界が天国の世界であります。
「般若心経」のエッセンスである「色即是空・空即是色」の「色」とは「この世」のことであり、「空」とは「この世とあの世を貫く世界」のことに他ならず、「色」の世界で生きるか、「空」の世界で生きるかは、わたしたちひとり一人の考え方次第であって、他者との関わりや、神の仕業で決まるのではありません。
「この世」と「あの世」を区分けすること自体が間違いの元であります。
まさに二元論の正体ここにありです。
「この世」を生の世界、「あの世」を死後の世界と区分けしている宗教は本末転倒も甚だしい。
生と死を区分けすることが間違いの元であります。
生・死を対立させる二元論で生きるから、天国と地獄が生じるのです。
生・死を超えた三元論で生きると、天国も地獄もない、即ち、真の天国のみであります。
好きと嫌いを超えた三元論で生きると、好きも嫌いもない、即ち、真の好きであります。
富と貧を超えた三元論で生きると、富も貧もない、即ち、真の富であります。
健康と病気を超えた三元論で生きると、健康も病気もない、即ち、真の健康であります。
幸福と不幸を超えた三元論で生きると、幸福も不幸もない、即ち、真の幸福であります。
善と悪を超えた三元論で生きると、善も悪もない、即ち、真の善であります。
賢と愚を超えた三元論で生きると、賢も愚もない、即ち、真の賢であります。
支配と被支配を超えた三元論で生きると、支配も被支配もない、即ち、真の支配であります。
強と弱を超えた三元論で生きると、強も弱もない、即ち、真の強であります。
男と女を超えた三元論で生きると、男も女もない、即ち、真の男であります。
そして、
生と死を超えた三元論で生きると、生も死もない、即ち、真の死であります。
色と空を超えた三元論で生きると、色も空もない、即ち、真の空であります。
真の死を生きることが鍵であります。