第五十一章 考え方を変える

自分(内界)と他者(外界)が同じ世界に存在すると勘違いする者は、好きと嫌いは別のものと考え、そして、好きを好いものとして自分(内界)に引き寄せ、嫌いを悪いものとして他者(外界)に押し付けます。
好いとこ取りの発想はこうして生まれる。
自分(内界)独りだけが実在で、他者(外界)は映像であることを理解した者は、好きと嫌いは同じものと考え、そして、好きと嫌いの両方を超える、つまり、好きも嫌いもない境地に達します。
支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別意識が生む差別・不条理・戦争という悪意の人間社会は、二元論を超えるための産みの苦しみの産物と言ってもいいでしょう。
どうしても通過しなければならない課題であり、そのためには、わたしたち人間の考え方を根本的に変えなければなりません。
自他の区分けをしながら、自他が同一世界に存在すると考える。
二元論の正体は言います。
“富める者の世界と貧しい者の世界が同一世界に存在すると考えるから、富める者と貧しい者を別のものと考える”
二元論の正体はこうも言います。
“富める者の世界と貧しい者の世界は別世界に存在すると理解すると、富める者と貧しい者を別のものと考えられなくなる、つまり、同じものであることが理解できる”
考え方を根本的に変えることこそ、二元論から三元論へ到達する道なのです。
貧・富問題、健康・病気問題、幸・不幸問題、善・悪問題、賢・愚問題、支配・被支配問題、強・弱問題、男・女問題、そして、最終的には生・死問題の考え方を根本的に変えることが二十一世紀の人間社会の課題なのです。