第三十九章 潜在能力と知力

わたしたち人間だけが陥っている間違った二元論、いわゆる、好いとこ取りの相対一元論の元凶は、知性の産物である言葉にあります。
生・死、貧・富、健康・病気、幸・不幸、善・悪、賢・愚問、支配・被支配、強・弱、男・女といった二極(二元)概念は、その言葉の発生によって誕生したものであり、その原点に死の観念があるのです。
死の観念は、感じであり、考え方、つまり、言葉ではありません。
死の概念は、考え方、つまり、言葉であるため、死の対極としての生を置いたわけです。
死の感じだけなら、好いも悪いもない。
『今、ここ』の生に対極する死だから、生が好くて、死が悪くなる。
間違った二元論、つまり、好いとこ取りの相対一元論の誕生であります。
結局の処、
知性の産物である言葉が、間違った二元論、つまり、好いとこ取りの相対一元論を生んだのです。
知性の産物である言葉が、重力という地球の「想い」と感応できない元凶であるのです。
第十章「生命力の正体」で述べましたように、
知性が科学をもたらし、科学が地球を支配しようとすることは、ますます地球の微妙な重力との均衡が保たれなくなる。
知性の誕生とは、地球レベルの全体感では退化現象であり、自己意識を持った部分観では進化現象に過ぎない。
一方、地球と一体感(全体感)で生きている他の生き物にも、同じ種同士だけで交わすボディーランゲージという鳴き声があります。
ボディーランゲージこそが重力という地球の「想い」と感応できる手段であるのです。
言語学では、人間同士の会話で、言葉、つまり、オーラルランゲージによる意思の疎通は17%しか出来ず、残りの83%はボディーランゲージによってしか為されない、と言われています。
「以心伝心」はボディーランゲージによるものです。
わたしたち人間が、潜在能力の20%も使っていない原因は、知性(知力)による言葉が阻害要因であるという逆説的真理に気づいていない結果であります。
まさに、知性の誕生とは、地球レベルの全体感では退化現象であり、自己意識を持った部分観では進化現象に過ぎない。
人間だけにある悩みや苦、そして死の恐怖は、部分観、つまり、分裂症の為せる業であることを自覚すべきであります。